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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

逆河童かよ

『妖怪へぇこいたの手記』

秋になると山から海へと異動する。

秋になると川から山へと入り山童となる――と言われている河童と逆である。

そう、天下に名高い逆河童たぁおいらのことでィ!

 

とかなんとか言ってみましたが、僕が働く夢も希望も満載の会社で、一体何の妖怪の仕業なのかわかりませんが、とあるお店の従業員が全員そろって辞めるという怪異が起きまして、複数店を任されていた「とにかく便利な安村」な僕は、そのお店へと異動することとなったのでした。

今までは富士がかろうじて見える店舗で、富士を眺めるのが一つの楽しみになっていたのですが、今度はセレブの集う高級都市、そして海沿いの場所へとぶっ飛びました。

最も売り上げの良い、僕の会社内の店舗の中でもちょっと浮いた、まさに彼岸と此岸ぐらいに境界のある魔境。彼岸が仏の世界ならば、仏様は皆大金持ち。

通勤時間も倍。メトロに揺られて通うそのお店では、次元の違うリッチな奥様おじさまが跳梁跋扈しクレジットカードを振りまいております。

そして作業量はざっと以前の八倍ぐらいになっております。

ここが地獄か――。と。

 

お昼、お弁当を忘れ仕方なく近くのスーパーに買いに出れば、まぁ高い。祭りの露店かよ、ぐらいにふっかけてる感満載の価格設定。店内はこじゃれた雰囲気のライティングで、自動演奏するピアノまで置いてある。それいるの?

 

懐かしさを感じるような、日本的な、いや、妖怪的な風景が好きなのです。

それなのにココにはそれが無い。

どこもかしこも綺麗に整備され、タワーマンションが聳え立ち、夜になっても煌々と輝くタワーマンションの光が世界を照らしています。

ちょっと寄り道して、さぁさぁという聞き慣れぬ音の方角に視線を移すと――

海が。真っ黒な海が、ありました。そこには妖怪的な何かが確実に存在し続けている――そんな気がして、僕は安心したのです。

 

さて話は変わりまして長い通勤時間。

電車嫌いな僕は本当に苦痛です。しかしその時間を「もっと、もっと走ってていいよ」と思わせてくれるのが、本です。

カバンに本が一冊入っているだけで、通勤時間も楽しみな時間へと変わる。

本ってすごいと思います。

メトロに揺られて……で思い出しましたが、僕が本を好きになるきっかけになったのは浅田次郎の『地下鉄(メトロ)に乗って』だった気がします。

浅田次郎って元ヤクザで、その時代のこと書いたエッセイも面白いんですよね。

で、僕は本を繰り返し同じの読むことが多いです。特にリピート率高いのはやっぱり京極夏彦のなんですが、かつて押井守の映画で、劇中に誰かが「あんまり理解しないでいっぱい見るより、同じのを理解を深めて何回も見た方が遥かにためになる」みたいなこと言ってましたが、どうなんでしょうか。

 

あぁそうだ、今度海を眺めながら本でも読もう。なんか素敵じゃないか。