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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

塵塚怪王を退治するにはどうしたらいいわけ?

『妖怪へぇこいたの手記』

色々あって、愛する調布より引っ越すことになりそうです。

お金に余裕ができまして随分楽に引っ越し費用は出せそうなので――

あぁ! 僕のうそつき!

お金はありません。確実に借金しての引っ越し。

ならしなきゃいいのですが、のっぴきならない事情がありまして。

 

さてさて。

暮らし慣れたマイアパート。収納の多さだけはずば抜けていて、ドラえもんだろうが納戸婆だろうが何人でも入っちゃいそうな広さ。

かつてのバンドマン時代から楽器もテレビもパソコンもプレステも本も布団も妖怪も棚も電気も何もかもを詰め込みまくってはや4年。もうこれ以上は入らないぞ――っつぅとこまで押し込んで、「まぁどうせここから引っ越すのなんて十年ぐらい後だろ」とタカをくくっていた僕に天罰が。

開かない。

実に数十分間引き戸をガシガシゴキュゴキュやりまして開いた時目の前に現れたのは――

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それ森羅万象およそかたちをなせるものに長たるものなきことなし

麟は獣の長、鳳は禽の長たるよしなれば、このちりづか怪王はちりつもりてなれる山姥とうの長なるべしと、夢のうちにおもひぬ

塵塚怪王

チリ積もりてなれる山姥とうの長なるべし。

押入れの中に詰まっていたもの、それは膨大な量のゴミと、時間でした。

時間が詰まっているのです。ほんとに。

なだれ落ちる本や紙や有象無象魑魅魍魎はまさに開けちゃいけない匣を開けちゃった感じでして、今も我が部屋は百鬼夜行の休憩所のように足の踏み場もないツクモ神さんで溢れています。

 

めんどくせーからと何でもかんでもぶち込んだ押入れというのは、妖怪に例えることができます。

生きて行く中で理解できないコトやモノ、更にはヒト。それらを、「妖怪」という箱に押し込んで蓋をして闇の中へ投げ込む。

しかし、箱の存在は忘れられても、箱の中身は消えるわけじゃないのです。

それを誰かが開けてしまった時――人は自らの行いを悔いることになるのです。

 

ここで一旦冷静になりまして、塵塚怪王について考えます。

コイツは、まぁ簡単に言えばゴミ妖怪の王みたいなもんだと思うのですが、元ネタは『徒然草』の一文です。

文車妖妃とセットと言われる塵塚怪王ですが、なぜかっていうと『徒然草』第72段を読むと解ります。

「賤しげなる物、居たるあたりに調度の多き。硯に筆の多き。持仏堂に仏の多き。前栽に石・草木の多き。家の内に子孫の多き。人にあひて詞の多き。願文に作善多く書き載せたる。多くて見苦しからぬは、文車の文。塵塚の塵

↑の最後の一文から生まれたのが、文車妖妃と塵塚怪王ですね。

で。

『徒然草』の一文をちゃんと読むと、最初は物が多いと汚く見えるよねー、みたいに書かれていて、最後の肝心の一文で、

「多くても見苦しくないのは、文車の文と塵塚の塵ぐらいだね」

と書かれているのです。

つまり、塵塚怪王もまた決してウザイ妖怪じゃない! という事が言えるんじゃないでしょうか? ちょっと飛躍してますが。

つーことでもう一度押入れのクソゴミどもを眺めまして、考えます。

 

塵も積もれば山となる。

山は売れば金になる!!

 

そう。まずは売れるもの探しですね。

案外探すと売れそうなモンはあるもので、割と高かったアコギとか、ギターのエフェクター、ドラムのペダル、キーボードなど、なんとかなりそうな品物も多く見つかりました。本は仕方ないからブックオフに売ります。どうせゴミみたいな値段にしかならないのは解っているのですが、妖怪系の本以外は全部売ろうかと思っています。

 

しかしですね、どう考えてもそれらを売りさばいた後に残る物達が厄介なわけでして。

とっくに使ってないベッドの枠だとかきったねぇ布団だとか着もしないのに無駄に多い服とか。

そりゃね、全部ぽいっと捨てておしまい、なら話は早いんですが、今日びゴミ捨てにだって金がかかりやがるでしょう?

まとめて便利屋みたいなとこにお願いするか、こまごまと市の粗大ごみとしてチケット買って処分するか、実に悩むところです。

因みに今回の引っ越しで初めて同棲することになるんですが、そのせいで僕の冷蔵庫だのレンジだのもイラナイんです。しかしこれは逆に弱る。

うすぎたねえ家電は売れそうにもないし、処分するにもお金がかかるし……。

 

もう頭がゴミだらけなので、徒然草72段を読んで訳します。きっと答えがそこにあると信じて。

 

見苦しいこと。

身の回りにやたらと物が多い。

机にやけに文房具が多い。

お祈りするとこにやけに仏像が多い。

庭に草とか石とか無駄に置いてる。

やけに子供が多い。

無駄口が多い。よくしゃべる。

願文にやけに自分の善行書きまくってる。

多くても気にならないのは文車に乗ってる本と、ゴミ捨て場のゴミぐらいなもんだわ。

 

わかりました兼好法師どの。

一切合切捨てちまえ! ですね。

……。

だからそれに金がかかるんだって言ってんだろぉがよオォォォ!!