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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

雪爺(ゆきじじい)

雪爺

雪女がいれば雪爺もそりゃいるだろう。

雪爺は雪の降る夜などに深山現れ、旅人を脅かす。無害である。主に岐阜県で伝わっている。

別名を雪入道とも言うが、雪深い地域に出るこの手の妖怪は一本足の足跡を残す――という言い伝えが多く、一本ダタラ との関係も深そうである。

結局のところ、物語となって違う特性と知名度を獲得した「雪女」はちょっと特別だが、他の雪○○系妖怪というのは見間違いの怪であることはちょっと考えればわかる。

積もった雪にぽっかり開いた穴なんかを見ていると、なるほど顔に見えるし、もっと言えばジジイにもババアにもオンナにもオトコにも見える。

しんしんと雪の降る夜、身も凍りそうな道中で人型に見えなくもない雪の塊なんかを見つけてしまったら、人と誤認するのも無理はない。

ただ、「一本足の足跡を残す」となってくるとちょっと毛色が変わってくる。

一本足やら一本ダタラやらは、元を辿っていくと山神に行きつく。

雪爺の出現条件の中に、「深山」と入っているのも何やらその辺と関係ありそうである。

ではなぜ「ばばあ」でもなく「女」でもなく爺になったのか?

ここが民俗学と妖怪の面白いところで、察するに雪爺という名前よりも、雪入道という名前の方が先なのだろう。そうすればそれが解りやすい形に変わりながら残っていった結果として性別だけが残され、爺となったのもうなずける。

 

で、ここまで踏み込むとわけわからん! になるのだが――

本当ならば、このブログでの妖怪紹介も、「岐阜県○○群○○町では」ぐらいに細かく書かねばならないのだろうな、とは思う。

なぜなら、岐阜県、とか、東京都、などという大きな括りでは妖怪の本当の正体が掴めないからだ。

ある村での風習と、その隣村での風習は異なっている――。

それだけで、同じ特徴の妖怪が違う名前になる可能性は十分にあるのだ。

つまり、隣村では雪爺も雪女になるかも知れないということ。

 

こういったことこそが、「妖怪を知ることは日本文化を知ることになる」と言われる所以なのである。

ん? 何の妖怪紹介だったっけ?