読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

妖怪トイレの神――厠神

厠神(かわやがみ)

 

いつの時代にだって存在したトイレに神様がいないわけがない。

厠神はそのまんま、トイレの神様である。

起源は中国の紫姑神(しこしん)だと言われており、女性で、しかも美人である。

日本各地にも厠神を祀る習慣はあり、特にその多くは妊娠・出産と関連付けられて伝わっているのも大きな特徴で、他にも水神や豊穣の神との関連付けも見られる。

現代以上に多様で重要な意味をトイレが持っていたこともこれらのことから解るのが面白い。

 

ところで。

勤務先店舗の駅ビルにはトイレの大の方がひとつしかない。

その代わりにすこぶる高性能で、トイレの最新モデルと言っても過言ではないのではないかと思うほどに綺麗で、多機能。

が――。

便意をもよおしトイレに向かっても、大の方が空いている確率は極めて低いのである。これは下痢メンな僕には致命的である。

そう、勤務先の駅ビルトイレにはトイレの神がいる。

その妖怪の風貌は足の悪い老人風で、いつものったのったと歩いているのだが、トイレに半端じゃなく長い時間篭り、延々とウォシュレットでお尻をしゅうううううと洗っているのだ(音からの想像)。

また、職場のバイト師匠も大変お腹の弱い方で、顔を真っ青にしてトイレに向かってはいつも絶望、という感じの顔で戻ってくる。

そのたびに僕は「またトイレの神か」と納得するのである。

 

こうして書けば笑い話にもなるが、実際その場になると笑い事じゃない。

いつか必ず、「いい加減にしてください!」とでも言ってやろうとは思っているが、神にたてついた人間が生き延びたためしはないだろう。