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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

妖怪が救う魂、言葉が解く呪い

『妖怪へぇこいたの手記』

連日なかなかに疲れる日々が続き、かつ不運な出来事も「今だ!」と言わんばかりに続いている。

中でも特に堪えたのは、元恋人に彼氏が出来たと聞いたこと。情けなくも緩やかに想い続けていたし、勝手にいつかまた戻れるものと思っていた。

聞いた瞬間は大層ショックだったものの、翌日には本当に不思議な心持になっていた。

 

待てるだけ待ってみよう。結婚でもされちゃあおしまいだけど、それもまぁ仕方ない。その時はその時。それに自分にもすぐ新しい出会いがあるかも知れない。

 

達観しているというか、アホというか、とにかく深刻に「ヂギショー俺は諦めねぇぜぇぇぇ!」とか鼻息荒く思うのではなく、なんとなくそんな風に思った。自分で言うのもなんだけれど、案外落ち着いたものだった。

だってそりゃ仕方ないものね。

しかしそこで一区切り着けて「諦めよう」とならない辺りは僕がキモイ奴であることの証明だろう。

 

――で、最近は随分と妖怪に救われている。

正直な話、この「妖怪」というやつは、今や僕にとっての趣味でも好物でもなく、「習慣」になっている。

そして、この習慣が僕の心をマトモなところに留めていてくれている気もする。

何をやっても中途半端ですぐ飽きる性分の僕が、ここまで付き合ってこれた妖怪というやつは、本当によくわからんヤツである。

本来怖かったり、意味不明な現象を説明する筈の妖怪が、僕の魂を救ってくれているというのはなんとも妙な話だが、とにかく僕は新しい未紹介の妖怪を書く度に、落ち着き、気が楽になるのだ。

ふと思ったけれども、それは「信仰」に近い感じかも知れない。

妖怪信仰――妖しさ通り越して陳腐だ。

 

 

仕事に関しての一抹の不安もあった。

これで良かったのか? このまま続けていて意味はあるのか?

そんな漠然とした黒い不安が常にあった。

それはまるで呪いのように重くのしかかっていて、毎日アレコレと考え続けていた。ハゲが出来る程ではないけれど、「十円ハゲできちゃうんじゃね?」と思っちゃう程には。

 

おととい、母親方の父親、つまりは爺ちゃん家から電話が来た。

もうかなりの歳だし、電話が来る度に「もう俺は長くない――」.から始まる長くて要領を得ない説教を聞かされるから、いつも電話に出るのは乗り気じゃなかった。

案の定、就職先の事を事細かに聞かれたり、病気の検査の話などを聞かされたりした。

爺ちゃんは耳が悪く、大体の僕の返答は「えぇ? なにぃ?」と返されるもんだから僕は違う答えと受け取られても強引に話を進めたりする。けれども後から目ざとく矛盾点を指摘してきたりするのだからタチが悪い。

それに電話後半は大体僕の奔放な生き様を叱る説教が始まるのだ。

けれども、おとといは違った。

 

「まぁでも――頑張ったな」

 

と爺ちゃんは言った。

更に「一番心配なお前が真っ当に働くようになったんだ、いつ死んだっていい」とも言った。

「嫁さん見せるまでは死ぬなよ」

と僕は冗談で返したのだが、「それはまぁ、そうあんまり深く考えるな」とやけに真面目に返されてしまった。そこはまだまだ心配されてるらしい。

 

――何故かは判らないが、その爺ちゃんの言葉を聞いたら、色々な呪いが解けた気がした。まだ僕は何も頑張っちゃいない。これから頑張るのだ。

 

 

森羅万象は妖怪である――なんて仰々しい事を井上円了は言っていた。

僕はさんざん「はよ妖怪出て来い!」と言ってきたが、実はとっくに遭遇していて、のみならず後押しまでされていたのではないか。

妖怪は心に沸く。誰にでも。僕にも。

 

――なんか妙にキザっぽい記事になって厭なので最後にバーカバーカ。

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馬鹿(むましか)