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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

クリストファー・ノーランを褒めるだけ

『妖怪へぇこいたの手記』

激しい脳内での妖怪大戦争の末、今夜はクリストファー・ノーランが妖怪を屈服させました。

 

最近の映画監督でまず見て外れることがないのは僕的にはクリストファー・ノーランです。というか世界的にもそうなのかも知れませんが。かなりのこだわりを持って映画を撮る「完璧主義」として有名で、よくそういう意味でキューブリックと比べられることがあるようですが、僕はそれよりも押井守(パトレイバーの劇場版とか攻殻機動隊の監督)と比較するほうがしっくりくる気がします。

根底にある虚構と現実の曖昧さだとか、人間本来のおぞましさだとか、その辺でですね。

それって妖怪も似たようなもので、やっぱり虚と現の境目に現れますし、ほとんどの場合でその原因は人間にありますね。

人間のおぞましさもまた同じく、怪物妖怪奇人狂人を容易に生み出します。

 

ノーラン作品の中でもバットマン三部作は興行的に一番成功した映画だと思いますが、あれの『ダークナイト』のジョーカーなんかはもう妖怪と言っても過言ではないです。人だって妖怪たりえます。

初めて『ダークナイト』見た夜は軽くジョーカーの笑い声がトラウマになりました。

ヒーローのバットマンを、ノーラン流に徹底的に練って複雑なヒーローにしちゃって大成功したあたりは、押井守がキャラ設定ぶっ壊すばかりかヒロインのセリフ削りまくって渋いおっさん名作劇場にしちゃったパトレイバーを思い起こさずにはいられません。特に僕の中で劇場版パトレイバー2は超傑作です。

 

で、すんごく面白いノーラン版バットマンですが、やっぱりオリジナル脚本(つうか弟が書いたとか)の『メメント』とか『インセプション』の方が僕は好きです。

インセプションは夢の中に入り込んで、さらに夢の中でも夢を見て深い階層へ潜って――みたいな書いても見てもちょっとイミワカンナイ映画なんですが、何度か見て理解するにしたがって「これヤバイスゴイ」になります。渡辺謙さんは最初脚本見た時「なにこれ意味わかんない」って思った、と言ってました。でしょうね。

本当に夢のある夢の映画で、たまに見返すとその都度唸ります。

ただ、夢の階層だとかっていう話はオカルトっぽいですが結構ほんとにある話でして、幽体離脱だとか明晰夢だとかに詳しい方ならもっとすんなり受け入れられるはずです。

わっけわかんねぇ妖怪なんてものを追っかけてる僕もまた然りです。

 

んでんで、ほんの数日前に、もうすっかり内容は失念してた『メメント』を見返しまして、あーもうこの人頭おかしいわ(良い意味で)と再確認しました。

ある時期を境に未来の事が全く覚えられなくなる病気になった主人公の話でして、映画の冒頭が時系列で言うラストになっている――という物凄く斬新な映画。

そこから主人公の体に刻まれたタトゥーメモや手書きメモを辿るように、少しずつ時間を遡っていき、どのように映画冒頭での「ラスト」に繋がるかを紐解いていく、というやっぱりこれも書いても見ても難解な映画です。

だのに、見せるんですよねぇ。一番最初に「結末」を見せてるのに、遡ることが退屈でなく、遡ることで新しい事実を観ている側は知れるわけで、そうやって遡って過去を見ることで映画としての面白さを損なわずにむしろ最後で「そうきたか」みたいな驚きも与えるという、もう複雑極まりない計算し尽された構成に僕はただただ「すごーい」と驚いていました。

 

なんだか書いてるだけでも頭がこんがらがってきましたが、とにかくふと「難解だけど面白い映画が見たい」なんて思った時にはすごくオススメですね。

ただ、見た直後には内容スッカスカでいいから超ド派手な映画が見たくなります。トランスフォーマーとか(悪口ではないです)。

 

ちょっと映画について偉そうに書いてみたい願望があったんで、なんだかスッキリしました。

 

あ、因みになぜか知名度の低い『プレステージ』という映画も撮ってるんですが、これもかなり面白いです。僕の愛する胸毛様ことヒュー・ジャックマンと、ノーランバットマンなクリスチャン・ベールが共演してるマジシャンの話で、相も変わらずやけに長い映画ですがこれは「人」で見せてくれます。

 

ノーラン監督って007が大好きらしく、ずっと前から「俺に撮らせてよ!」と交渉してるらしいです。

ボンドもまた変わって、確か最近の『スカイフォール』では一段落してましたし、次回作ノーランでいけるんじゃね? と生粋の妖怪大好きジャパニーズな僕はイギリス発のスパイさんに想いを馳せている次第です。

 

本当は妖怪図鑑なこのブログでカタカナネームのタイトルなんて使いたくなかったんですが、ちょっと今日はもう随分眠くって、「妖怪というよりはノーラン」な気分だったので書きました。皆さまもあるでしょう? 「妖怪というよりはノーラン」な気分の日がたまには。

 

そんなわけで今日はただクリストファー・ノーランを褒めるだけ。