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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

四国の狸の生の声

『妖怪へぇこいたの手記』
記事タイトルがジブリ作品ばりに「の」が多くてプロデューサーがいれば「ヒット間違いなし」なんて言うんじゃないかと妄想してニヤニヤしながら書き始めている僕ですこんばんは。


ーーで、タヌキ。
すごぉく久しぶりに連絡がきた友人がおりました。
かつて音楽を共にやっていた仲間でもあり、破天荒な性格は常に僕の憧れでもあったーーそんな、僕とはかなり異なるタイプの友人に、どういう流れでそんな話しになったかは失念しましたが、とにかくタヌキの話題になりました。

何を隠そう、彼は愛媛出身。そう、四国ですね、タヌキですね。
「タヌキ、アレは本当におるよ」
と、彼はふいに言いました。
彼によるとーー
四国というのは県境がいちいち山路なのだそうです。で、彼がまだ小さい頃、合宿で他県に言った際に山路で道に迷ってしまいました。
その時に、人気も無く、どう考えたって誰も住んでなさそうな山の中で、ふいにおじさんが一人ぽつんといるのを見つけました。
道に迷った事を告げ、帰り道を尋ねてみると、おじさんは丁寧に道を教えてくれました。彼と彼の友人達は「助かった」と思いおじさんに教わった通りに進みましたが、「え?」と思うような道ばかり(道と呼べないほどの所もあったとか)。
しかも、何度も何度も同じ道を通る羽目になったのです。
結局人気のある場所にたどり着く事は出来ましたが、「あのおっさんなんなの?」と不思議だったそうです。
で、なんと他の彼の友人も同じように道に迷っており、すぐ彼の後で合流したらしいのですが、やっぱり後続の友人達も「変なおっさんに教えられた道通ったら散々だった」と言ったそうです。

先輩達が「タヌキにやられたな」と言っていたのをよく覚えている、と彼は言っていました。
僕が大変興味深く、また面白く聞いていると、彼は「本当にタヌキなのかはわからんけど、そういう感じの何かは絶対あるんよ、四国は」と言っていました。

成る程、やっぱりその伝承の残るその場に行かなければ解らないこと、感じられないことが沢山あるんだ、と僕は改めて痛感したわけです。

特にその話を聞いてて面白かったのが、彼がごく自然に、化け狸の存在を受け入れているように感じた事です。
生まれた時から側にいたタヌキは、もうかなり理想的な形で人と共存できていたのでしょう。

狸を見ただけで「うっは! タヌキさんだ珍しい!! 化けろ! 化けろぉぉ!」なんてすぐに興奮しちゃう僕とは全く違う感覚なのだと思います。

だからなのかは解りませんが、彼は妖怪図鑑を更新し続けている僕を変なようには言わず、面白いやん、と言ってくれました。
これもまた、妖怪を普通とは違う感覚で捉えている彼だから、だと思います。

いつか妖怪巡りで諸国漫遊といきたい所ですが、その前にまずは部屋から貧乏神を追い出さにゃなりません。
それが叶った暁には、まずは四国のタヌキさんを訪ねてみたいなーーなんて思った友人との会話でした。