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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

鴉菱(からすびし)

『うぃき的現代妖怪絵巻』

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スパロウ様実体験より「鴉菱」

 

この妖怪は、現役高校生であるスパロウさんが実際に目撃したという得体の知れない「妖怪のようなもの」を描いていただいた絵である。

彼が中学生だった頃、散歩中に電柱の上で小刻みに上下する浮遊物を見たのだという。

それはカラスのように真っ黒な色で、空中の同じ場所にずっと留まっていたらしい。

彼が近づくと、ソレはそのまま平行に飛行し、どこまでも逃げていった。そして、ある瞬間突然「消えた」のだという。

 

――まさに現代における「理解できない現象」であり、それを説明する為に「妖怪」という言葉をあてるに相応しい怪異。

彼はこの謎の飛行物体を「鴉菱」と名付け、この鴉菱との出遭い以降は不可思議な現象も信じることができるようになったという。

 

――珍しくガチな体験談なので、ちょっと真面目に考えてみる。

要はホバリングをしていたような状態であるから、鳥であることは考えにくい。ハチドリやカモメなんかは実はホバリング出来る数少ない鳥であるが、色が違う。当然カラスにそんな芸当は無理だろう。

布の類ということも考え付くが、飛行時の動きがやはり異なると思う。

となるとどう考えればいいのか?

そんな時の、妖怪である。

これはスパロウさんにも言った事だが、似たような形状の妖怪では野衾一反木綿が挙げられる。

しかし野衾の人間の視界を奪おうとするような動きはこの鴉菱には無いので、一反木綿的であると言えるかもしれない。

実は一反木綿は、古い伝承だけでなく、比較的近代までその目撃例がある妖怪であり、水木先生の描いたのとはまた違うもっとシンプルで凶悪な布として伝わっている。

 

しかしこれも想像の域を出ないわけで、もしかしたら違う、という可能性も加味して、この現象はやっぱり新しい妖怪「鴉菱」として捉えるべきなのかも知れない。

 

――とにもかくにも、スパロウさんの価値観を変えた妖怪との出会いに羨望の眼差しとおめでとうの拍手を送りたい。