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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

怪力女! 伊賀局(いがのつぼね)

『和漢百物語』
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『和漢百物語』より「伊賀局」
 
亡霊が現れてもものともせずあっけらかんとした顔で「あんた誰?」と聞くのは伊賀の局という、後醍醐天皇の寵妃に仕えた女性。
しかしただの女ではなく、川に架かる橋が壊れてしまった際に大木をへし折り橋を作ってしまったという恐ろしい怪力エピソードがある。金太郎も顔負けだ。
 
そして背後に現れたなぜか河童顔の亡霊は、解説文には「藤原仲成」とある。
しかし元になっている逸話が収録されている『吉野拾遺』によると藤原基任となっており、正しいのは基任である。
 
どうやらこの河童野郎は「門院に恨みがある」と言って出てきたようだが、怪力女の伊賀局は「わかりました。ちゃんと取り計らいますから、お帰りください」と臆することなく追い返したのだという。
こんな亡霊に夜遭ってしまったら普通なら卒倒するところ。それをこのすました顔で追い返す伊賀局は相当な胆力の持ち主だったのだろう。
女性でここまでたくましく描かれている例は珍しく、現代の戦う女性達の先駆けともいえる女丈夫である。