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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

佐渡の狸の総大将「団三郎狸(だんざぶろうだぬき)」

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河鍋暁斎『狂斎百図』より

 

団三郎狸は、日本の三大狸にも入る有名な狸であり、佐渡における狸の総大将であった。

人を化かすことも大得意で、よく幻術などで人を化かしては面白がっていたという。

しかしすごいのはそれだけではない。

なんとこの団三郎狸は人間を相手に金貸しなどをして商売もしていたというのだ。

まさに河鍋暁斎が描いた↑の画像はその時の絵。

どっしりと構えた団三郎狸に、人間が腰を低くしてお金のやりとりをしている。

 

絵だけ見るとワルモノのように見えるかもしれないが、団三郎狸はその元手となる金は自分で働いて稼いだり、悪人を化かして盗んだ金なのだ。

なんという正義の味方。故に団三郎は名狸の仲間入りをしているし、人々からも厚く信仰されているのだ。

 

――で、面白いのがその団三郎狸の正体に纏わる説。

諸説あるようだが、最も信憑性の高いものに、「佐渡でムジナ(狸)の皮を売っていた団三郎という有名な男がいた」というものがある。

つまり、狸どころか狸を養殖し売ることで生計を立てていた男が、いつの間にか狸そのものとして信仰されるようになってしまった、ということである。

なんという皮肉。

でもなんだかおもしろい。

 

因みに、平成狸合戦では多摩の狸の一匹が団三郎狸にも助けを求めようと佐渡へ旅立つが、団三郎狸はずっと昔に猟師に鉄砲で狩られてしまった、ということになっている。一応これも実在の団三郎と、作り上げられた団三郎狸との関係性を考えた上での設定だったのかも知れない。