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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

鞍野郎(くらやろう)

『百器徒然袋』
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『百器徒然袋』より「鞍野郎」

 

保元の夜軍に鎌田政清手がらをなせしも我ゆへなれば、いかなる恩をもたぶべきに、手がたをつけんと前輪のあたりをきりつけらるれば、気も魂もきへぎへとなりしとおしみて唄ふ声いとおもしろく、夢のうちにおもひぬ

 
この野郎な語感が素敵な鞍野郎は、馬の鞍が付喪神となり妖怪化したもの。
しかしただの馬の鞍ではなく、石燕の解説文にも「鎌田政清」という名前が出てくる。この鎌田さんは、平安時代、源氏側で家臣をしていた人物で、悲劇の最後を遂げている。
それは味方による裏切りによる自害、という悲しいもので、それ故に死した後も鞍に怨念が篭り妖怪となった。
 
石燕の絵を見ても、ただの鞍の妖怪ではなく、刀を構えた武士のような、格好をしている。
死ぬまで武士、死んでも武士な鎌田政清かっこいい!
 
ーーが、御多分に洩れず「夢のうちにおもひぬ」で終わる石燕の夢オチ妖怪であるのは忘れずに。