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妖怪うぃき的妖怪図鑑

妖怪うぃきから産まれた妖怪図鑑ブログ。妖怪の原点に触れ、もっと魑魅魍魎を知るきっかけになれば幸いです。

反魂香(はんごんこう)

『今昔百鬼拾遺』
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『今昔百鬼拾遺』より「反魂香」
 
漢武帝李夫人を寵愛し給ひしに、夫人みまがり給ひしかば、思念してやまず、方士に命じて反魂香をたかしむ
夫人のすがた髣髴として烟の中にあらはる
武帝ますますかなしみ詩をつくり給ふ
是耶非耶立而望之偏娜々何再々共来遅
 
反魂香は、中国に伝わる伝説のお香である。
何が凄いのかと言うと、この香を焚けば煙の中に死んだ者の姿が現れるのだという。
石燕の解説文には、中国の漢の武帝が、愛して止まなかった李夫人を亡くし、方士に命じて反魂香を焚かせ、夫人と煙の中で再会したーーと書いてある。
しかし再会出来たことで武帝はかえって悲しくなってしまい、その悲しみを込めた詩を詠んだという。
よほど大事な言い残しでも無い限り、一度死んだ者に再会するなどということはほとんどの場合悲しみが募るばかりでいいことなんてないのだろう。
死もまた受け入れなければならない。
生ある以上、それは当然すべきことなのだろう。